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高橋正成の連載コラム「ときの声」
弊社高橋が「日本住宅新聞」に定期寄稿しているコラム「ときの声」を再構成

第13回(2010.10.7)

最近、ことに若い世代の方々から、昭和の初め頃などかなり築年数の経った建物の改装に関する問い合わせが増えている。
外壁は板張り・室内は土壁に漆喰、床は黒光りしている桧の無垢材、台所は大工さんお手製の木下地にステンレスを貼った流し台等々…。

以前ならこのような建物は検討の余地なく解体され、新築の建物がそこに建てられているはず。
国の方針でも、新築の建物は長く住み続けられる家づくりを進めているが、何のメンテナンスも無しで100年をもたせることは不可能。

それなら現在建っている古い建物を上手にメンテナンスしてもう一世代使ってみてはどうか。
古い建物のデメリットである耐震性能への不安や温熱環境(暑さ・寒さ)、設備の老朽化などについて、今日ではかなり良い商品や様々な工法が開発されている。

「築年数が50年も経っている」ではなく、50年しか経っていない建物を、住まい手の創意と工夫で住み継いでいけないものか。
そのような古い建物は、新築と違い、その地域と馴染み、永い歴史と時間が醸し出す優雅な空間を住まう人々に至極の味わいを感じさせるでしょう。

第12回(2010.8.4)

学生にとって一番長い休みである夏季休暇が始まっている。
その期間、建築科に限ってのことでは無いのであろうが、大学生のインターシップでの職業経験がさかんに行われている。

私の会社でもここ数年、この時期に限った事ではないが、大学の建築科や専門学校からの学生さんをお預かりさせて頂いている。
私自身そんなに年をとっているとは思わないが、私の学生時代には無かったシステムである。

正直とても羨ましいシステムだと思っているのは、自分が年をとっている証明なのかもしれない。
学生から要望があれば必ず受け入れている。

受け入れた学生にまず徹底させることは、元気なあいさつと社会人として働くという責任感だ。
インターシップとはいえ、現場に出ればご厄介になっている工務店の代表なのである。
また、言葉づかいも同様、立場や場所をわきまえた大人の作法を考えさせる。

そのような学生も数カ月の社会経験で大きく成長する。
近所の口やかましい親父ではないが、他人に指導を受ける大切さを毎回実感しているのは私だけだろうか。

第11回(2010.3.23)

毎日の生活の中で「エコ」という言葉を聞かない日は無いくらい「エコ」が広がっている。

地球温暖化対策として様々な対策がなされ、鳩山総理も国内で25%のCO2削減を打ち出した。
国を挙げての「エコ」である。

住宅に於いて、古くは住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)の定める断熱に関した省エネルギー基準からCASBEEや自立循環型住宅、 最近では長期優良住宅や住宅エコポイント制度など、様々な仕組みが提案されている。

そのような中で、何をもって「エコ住宅」というかの定義はなかなか難しいようで、CASBEEの考えを持って説明されているようだが、一般の家づくりを考えている人々までの具体的な広がりとなると、まだまだのようである。

家づくりを行っている側の住宅メーカーをはじめ、工務店も自社の性能基準を見直し、省エネ住宅の性能を上げると共に長寿命化を行うことが大事になってきた。

日本は、北から南まで気候・風土が様々な国だ。
その各地域に、より合った住まいの提案を、各地域の家づくりのプロがしっかりと提案できる住宅業界が必要とされている。

第10回(2010.1.12)

2010年が明け、皆様も平常営業に勤しんでおられると思います。
今年は「庚寅(かのえ・とら)」の年で、改革の準備段階の年であるなどと言われていますが、それぞれの企業ではどのような改革を目標に揚げているのでしょうか。

昨年は住宅の着工件数が80万戸を切ったと思われ、今年も急激なV字回復は望めないと思われております。
しかしながら、幸いにも救いは、持家の件数はほぼ前年並みと落ち込みが少ないことです。
このような時代、それは持ち家の施工件数の多い工務店にとって、逆にチャンスと考えられるのではないのでしょうか。

工務店の唯一の強みである地域密着をより強化すること。
普段から現場の職人さん達とは近い関係にある工務店は、その職人さん達を、今まで以上に上手にお付き合いをして「現場力」を持つことによって新しい展開が見えてくるのではないのでしょうか。

また、革命的に小さな企業と一般のお客様との距離を縮めたインターネット。
それを利用したホームぺージやブログを再構築するなどまだまだ工務店には仕事が取れる可能性がたくさんあるのでしょう。

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