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高橋正成の連載コラム「ときの声」
弊社高橋が「日本住宅新聞」に定期寄稿しているコラム「ときの声」を再構成

第27回(2012.12.10)

今シーズンもいよいよ冬本番を迎え日本各地から雪の便りが聞かれる時期となった。
地球温暖化と言われている昨今ではあるが、年を追って雪の降り方もゲリラ雪ではないが降り方が激しくなっているのか。

その様な四季のある我が国において如何に快適に暮らすかは、兼好法師の時代より現代人の心は夏の暑さより冬の寒さをどうにかしたいとの思いが増え、寒さ対して如何に心地よく住まうことができるかが家づくりを行う重要な要素となってるようだ。

さらに今年に入って省エネな住まいのニーズが高まり、国交省をはじめ各行政機関に於いても省エネ住宅相談員なる資格を創設し、まずは家づくりを担っている工務店の知識レベルの向上を図る動きが盛んになった。

建築行政は建物の耐久性や断熱性など家づくりのスペックを設計段階から明確にし、ストック社会への舵を取っている。
そのような中どのような規模の工務店でも設計できる仕組みと、それを理解する努力が必要だ。

そして、棟梁はそこで得た知識を知恵に変え、普段の家づくりに励むことで工務店の存在意義を高めましょう。

第26回(2012.11.1)

「会社の近くの仕事を取りたい」「何で近所の家の建替え我が社に来ないの?」って思いませんか。
こんなに一生懸命仕事をしているのに近所の仕事を知らない建築業者が何故か受注している、そんな悔しい事ってないです。

そこで今年は「地域に溶け込む工務店」を目標に挙げ社員一丸で様々な仕掛けを試みました。
今までも年に1回くらいは行っていたイベントを今年は4回行いました。

冬はお餅つきや地元で採れた野菜の販売、春はもう一度お餅つきに太陽光発電や水廻り設備の展示、夏は「サマーフェスタ」と称し、カブトムシのプレゼントや工作教室にお笑いライブ、秋は「薪ストーブフェスタ」で薪ストーブの展示・実演と薪ストーブで作った焼き芋のプレゼントにチェーンソーや斧による薪割りと薪のプレゼントなど。

イベントの内容は当然のこと開催日も地域の人の流れがある日を選ぶなど工夫。
一番盛り上がったのはサマーフェスタ、工作教室などは行列ができるほど。

工務店の最大の武器は地元密着、地域にこちらから積極的に出て行き、ご近所の方々の思っているハードルを下げる努力が重要ですね。

第25回(2012.9.25)

我が社では毎年数校の建築に関わる大学生や専門学校生をインターンシップで預かっている。
今年も夏休みまでの約2カ月間建築を志す学生が来た。

今回は初めて女性の大工さん志望の学生を預かった。
最近仲間の工務店にも2名の女性大工さんが仕事をしている話を聞いた。
大工の世界にも女性の進出が一般的になっているようだ。

男性と比べ重い木材を持ち上げたりという肉体的なハンディーはあるが、女性ならではの良さもさまざまある。
本来「棟梁」と言われる大工は木工加工の技術に優れているのはもちろんだが、何よりも大事なことは人をまとめ上げ、一つの家づくりというプロジェクトを達成させる事である。

今回来た学生を見ても、女性ならではのまじめさと周りの職人さんやお客様とのコミュニケーションの上手さは男性とは特異なるものがある。

人口が減少してゆく日本社会において大工さんに家づくりを依頼する人も減っていくだろう。
その減っていく本ものの木造住宅で家づくりをしたいと求める施主に対して女性の大工が担えることは更に多くなることと思う。

第24回(2012.8.20)

先ごろ、国土交通省が提案をしていた「地域型住宅ブランド化事業」の採択の結果が発表された。
多くの工務店方々がこの事業へは様々な提案をする為にこれからの日本の家づくりを考える良い機会になったのではないか。

600近いグループが応募し300以上のグループに予算配分を確定されたのだが、その内容にはみなさま驚かれたのではないでしょうか。
一件当たり120万円の予算で始まったはずの事業が応募数が予定以上だったのか、どのグループにも申請件数分の予算が付かず、グループごとに一件当たりの予算をある一定のルールのもと振り分けることで対応してほしいとのこと、各グループでの責任者はその配分方法に関してはかなり頭の痛い判断を下さなければならない状況であると察する。

それより、これからその補助金を如何に生きたお金とするか、これから家づくりを行うお施主様に有効的かつ誘導的に活用するかである。
耐震性・温熱環境・省エネなどより高い次元での家づくりを進める本物の家づくりの糧にすることが我々工務店の責務であると強く思う。

第23回(2012.7.10)

地球環境を保全する事はどんな事なのだろう。
最近よく分からなくなっている。

3・11の東日本大震災以前は「チームマイナス6%」に代表されるCO2削減で人も企業も動いていた。
そこに起きたあの未曾有の大地震が日本のエネルギー問題の概念をひっくり返してしまった。

ほとんどの人は放射能漏れなど考えず利用していた原発の安全神話が壊れた。
その電力不足分は火力でカバー。

CO2は出し放題。
環境問題はとりあえず一休みか?

そこで、最近良く聞かれるエネルギー対策の一つであるバイオマス発電。
燃料は木材。
国も積極的に補助金を出して普及に務めている。

問題は、燃料となる木材である。
出来れば木造住宅の解体材や製材・木工場からの廃材、山に放置されている丸太などが利用されれば良いのだが、それだけでは足りないようだ。

そこでバイオマス燃料用として森林が伐採される。
日本の木材が使われ活性化するのは大歓迎だが、その伐採計画は単にコストだけではなく切った後の森林整備や植林のコスト等までを組み込んだものである事を切に望んでいる。

第22回(2012.3.22)

建築業界の中でも特に工務店と言われる企業はまだまだ伸びしろがたっぷりある組織だと思いませんか?
物づくりを行っている他の業界から見てもすぐにでも出来る改善点や技術革新はあちらこちらに。

一定規模を超える工務店さんでは「いやわが社は業務の見直しから顧客管理・アフター体制まで万全」という会社もあるでしょうが、それはほんの一握り、ほとんどの工務店は数十年前と変わらないビジネスモデルでの経営で何とか出来てしまっているのがほとんど。

ところが、昨年起こったあの未曾有の大震災以降、家づくりを考えている顧客のマインドや国土交通省の住宅政策の展開等をみるとそんなのんびりとした建築会社はこれから生きていけない環境になっていることは明確だ。

今後の日本は人口、特に生産年齢人口の減少が顕著になる。
国民所得も下がる一方。
このような時代、我々工務店が日本の住まいを未来永劫供給し続けられる企業として経営の見直しや、様々な仕組みの転換をどれだけ素早く出来るかが生き残りの条件になっているのではないか。

第21回(2012.2.14)

工務店による家づくりを求める人に対しての集客手段として一番といえばインターネットであろう。
以前は新聞折り込みや個別チラシの配布などがメインであったはずだ。

インターネットという媒体は、作り方や仕掛け方によっては大企業であろうが零細な企業であろうがそう差が無く、多くの情報を欲しがっている人により深い情報が素早く伝わる画期的な手段であり各企業がそれを開いている。

ところが、昨年末辺りからインターネットへのアクセス数が減少方向にあると感じている方々がいらっしゃいませんか。
年末年始によるある程度の落ち込みは織り込済みであるが、今年のアクセス数がなかなか戻らない。

そこで気になるのがフェイスブックだ。
世界的にも破竹の勢いのSNS(ソーシャルネットワークシステム)に情報の収集先がシフトし始めているのではないか。

実名で登録のフェイスブックは登録している側、情報を発信したい側双方により細かなピンポイントの情報を取得し易いシステム、遅ればせながらだがフェイスブックへの対応が急がれるようだ。

第20回(2012.1.11)

2012年がいよいよ始まった。
昨年は誰もが忘れる事の出来ない大地震をはじめ、台風などの自然災や社会情勢の不安に閉塞感を感じた年だっただけに、この新しい年にかける思いはいつもの年以上ではないか。

ところが、年を開けても建築業界の混沌は変わらず新年各ハウスメーカーの新聞広告を見ても決めの一手が見えなく手探りの現状はいなめない。

この様な状況下で工務店の歩むべき道はそれこそ語りつくされている事だが、基本に戻っての「地域密着」ではないか、ただそれは今までのようなOB(既存客)の方とのお付き合いというよりは、工務店がいかに地域に溶け込めるかがポイントなのではないか。

今日の人口減少の中、建築着工件数の減少は確実だが衣・食・住との一端を受け持つ住宅業界、更に小回りの利く工務店の存在は今こそ重要である。

我々工務店は地域のニーズを掌握しいち早く感じ取り発信する、その情報をお客様と共有し更に深い絆を持った新たなる展開を有利に進め 地域社会におけるオンリーワンを目指すことができる良い機会となるのではないか。

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