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高橋正成の連載コラム「ときの声」
弊社高橋が「日本住宅新聞」に定期寄稿しているコラム「ときの声」を再構成

第32回(2013.10.30)

「アクティブシニア」ってご存知ですか?
私はお恥ずかしいですが最近知った言葉です。

一般的には団塊の世代と言われる50~64歳までの元気で自分の価値観を大事に生活をする人達と定義される。
日本の人口はすでに減少している、それは50歳を超える世代が様々な消費を支えることとなる。

その事を《住まいづくり》で分析するとどうだろう。
アクティブシニアは従来の高齢者とは違い、《消費》の考えもよりポジティブである。

自分が気に入ったものは多少高くとも手に入れる。
それは、それだけ生活に余裕がある証拠でもある。

更に進む高齢化社会に於いて地域の工務店が生き残っていく為には、元気なアクティブシニアを如何にお客様に取り込むかが重要となる。
この世代の関心事と言うと《健康・病気》《安心・安全》《趣味・娯楽》《孫》ではないか。

加齢に対応したバリアフリー工事、地震に強い建物への耐震改修工事、できれば娘夫婦との二世帯住宅建設など、
アクティブシニアが抱える将来への不安を解消する工事を提案する事がキーワードとなるのか。

第31回(2013.10.5)

日本の政権が代わって以降、為替はほぼ適正な価格を維持し、株価は13000円から15000円辺りを行ったり来たりと、日本人の好きなぬるま湯の状況が続いている。
その様な中、消費税が5%から8%に上がるのはほぼ確定(このコラムが出るころは決定されているか?)のようである。

何の情報で知ったか、9月末まで契約をすれば消費税は5%が担保されるとのことでの駆け込み契約で9月は相当ばたばたした建築業界であったと思う。
弊社では初めの頃はそれほど駆け込みの感は無かったのだが、さすが8月に入ってからの動きは相当のものであった。

だが、本当に大変なのはこれからである。
駆け込みは単に受注の前倒しであって、新たな需要の増加では無い。
大工さんのローテーションの二順くらいまでは確保できているでしょうが、夏あたりからの見込みとなると…。

この様な厳しい時代ほど、日ごろから地域に密着している工務店の強さが光るのでは。
ファン客まで育てたOBのお客さんとの密接なコラボで自社の良さや特徴を新規のお客様に伝えてもらい、受注を確保したいのである。

第30回(2013.7.30)

私の参加している工務店の協同組合には30数年前の発足当時から唱和され続けている「五訓」がある。
その中の最後に「住まいづくりを通じて、社会に貢献する集団たれ」との一文がある。

工務店の「社会に貢献」って?
企業という観点では確実な利益をだし、従業員に適切な報酬を払う、更には国に税を納める(これは義務か)。
継続的に続く仕事を確保し大工さんや協力業者さんに適切な利益を見込める仕事を発注する。
高齢化社会を迎えるこの国に於いて若い大工さんを育成しつつ大工技術の継承を行う。
などなど。

先日、OBのお客様からお客様の紹介を頂いた。
10数年来のお付き合いでご自身も一級建築士をもった方である。
その方のお知り合いが家を建てるのにあたり相談を受けたので、ご自身の経験から信頼のおける工務店との家づくりの良さを話された結果の紹介との事。

そうなのです。
私たち工務店の最大の社会貢献は家づくりを共にさせて頂いたお施主様と一生のお付合いを続け、「家守り」として陰に日向にフォローし続ける事ではないのでしょうか。

第29回(2013.6.20)

二年目を迎える「平成25年度地域型住宅ブランド化事業」の募集が始まっている。
この事業は工務店等が木材供給業者などと連携したグループを組み、地域の気候・風土にあった良質の「地域型住宅」の供給に取り組むことを国土交通省が支援する事業である。

中小住宅生産者と区分される工務店等がより質の高い国産材を用いた住宅供給能力を広めるのが目的だったようだが、
24年度の実施状況を見ると思惑通りには進んでいないようだ。

工務店から見てもこの事業は受注を促進させるべく大きなチャンスなのだが、
このチャンスを享受できているのはすでに一定レベルまで達している工務店でしかなく結果、工務店間における格差が広まってしまっているようだ。

ハウスメーカーは一定以上の供給体制と設計・施工能力は身に着けている。
後は工務店の実力を伸ばし、住宅のストック社会の拡大を支援する為のものと思う。

これから先どんどん家づくりのニーズが高くなる、それに伴い機能や性能も高くなり、
更なる施工及び設計能力の向上に工務店は努力していかなくてはならない、生き残りの為に。

第28回(2013.2.25)

どの様な工務店でも自社で設計・施工する建物に関して、耐震性能や断熱性能など様々な性能に関して自社なりの数値を設定し、その詳細と理由を家づくりを発注するお施主様に説明・提案しなければ家づくりが出来ない時代がとうとうやって来た。

様々な業界紙の中で最近特に多く取り上げられている重要ワードと言えば、「低炭素住宅」ではないだろうか。
やっとなじんだ感のあるQ値に変わり、外皮表の断熱性を評価するU値に見直しされた基準での認定がなされるなど、まだまだ理解不足が否めない状況の工務店も多いのでしょうが、もう待ったなしの状況です。

更に今後国土交通省のロードマップは、間もなく行われる品確法の改正、2020年には次世代省エネの義務化をはじめ、それに続くゼロエネルギーやゼロエミ化など次々クリアーすべきハードルが見えてきています。

あの未曾有の東日本大震災から3年、耐震に対する最近のお施主様の要望に加え、これからは各地域の気候風土を十分考慮した適切な省エネ住宅の設計提案が工務店の重要な責務となってくるのでしょう。

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