古材と古色の家

木と漆喰の家 works07

特徴

基本コンセプトはしっかり踏襲しながら、ギャラリースペースを持つ住宅として新たな息吹が吹き込まれた。

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写真1

左:2010年に登録文化財に指定された建物です。間取りや質感はオリジナルを出来るだけ変えず、耐震性や断熱性を向上させながら住まい勝手を良くすることを目的とした民家再生の建物です。オーナー様からの最高の褒め言葉は「どこを直したのか分からない」です!
右:ギャラリースペースの天井に設けたトップライトです。屋根は瓦で施工されていますが一部をガラス瓦に葺替え光をここまで持ってきました。天井部分には欄間を利用して幾何学的な文様を楽しめる仕上げとなっています。

写真2

建物北面の夕景写真。北鎌倉駅より徒歩7~8分の立地にも関わらず、のどかな鎌倉の景観に同化しています。高棟建設の家づくりで重要と考えている事のひとつに《バナキュラーイズム》(風土性)を大切にする事があります。

写真3

上:このお宅の1階は3間続きの和室があります。襖を取り外せば18帖大の畳の空間が出現します。ちょっと分かりづらいですが、奥の部屋の書院の障子の壁は新たに施工した耐震壁になっているのです。
右:日本家屋に《縁側》はとても似合います。外と内を結びつける日本独特の空間なのです。あまりの心地よさでついウトウトしてしまいそうですね!

写真4

左:玄関を入ってすぐの《応接室》。この時代に流行った(?)《洋館付住宅》のひとつです。横浜のいたるところにもこの様式で建てられた建物って結構多く見られます。天井の漆喰でつくられたレリーフは当時の左官職人の凄さを感じないわけにはいきません。
右:新たに一部増築したキッチンです。食器棚の引戸や戸棚は全て再利用の建具です。建具の寸法に合わせて大工さんが枠を造ります。建具の古色は塗られたものではないので、新しい枠材もあえて塗る事はしません。時間が色を付けていくのを楽しみます。

写真5

この「路考庵」は2010年、文化庁より登録有形文化財の指定を受けました。




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